香雪園の紫陽花
香雪園は実業家として知られた藤田伝三郎の誕生地で、伝三郎の号にちなんで「香雪園」と称されています。園内は紫陽花が咲いており、市民の憩いの場となっています。
萩城下町をぶらぶら散策していると、紫陽花がきれいに咲いている公園を発見。萩博物館前の交差点にあるので分かりやすい。

園内の一角に建てられた維新の偉人の立札には、藤田伝三郎(1841~1912)が描かれていた。実業家で、大阪で藤田組を組織し、軍需、鉱山、農場等の功により男爵となったとある。
若くして家業の醤油醸造を経営していたが、多くの志士に交わり、尊王攘夷運動(江戸末期の思想で、天皇を敬い、武力行使で外国人を退けること)に奔走。後に
高杉晋作に従い、奇兵隊にも加わっている。

維新後は大阪で軍靴製造を始め、兄2人と共に藤田伝三郎商社を設立。のちに藤田組と改称し、鉱業を中心として発展。他にも藤田観光(株)、毎日新聞社、大成建設(株)などの企業も手掛けている。大正元年没、享年72。

誕生地は1911年に藤田家が市に寄贈し、市が公園として整備。藤田の茶道での号・香雪にちなんで香雪園とした。戦前までは伝三郎の銅像が建ち、藤棚の名所として人気があったようだ。

生誕170年(2011)を記念して、園内に根元から多くの幹が分かれる品種の「多行松」の苗木を5本植樹。元々植えられていた樹齢80年の多行松が一部枯れていたのもあり、香雪園復元の意味もあったようだ。銅像は今現在も復活していない。

藤棚も復活はしていないけど、園内にはきれいに紫陽花が咲いている。名所と言うほど株は多くはないけど、萩城下町の一角で紫陽花が楽しめるのはいいね。

もうのんびりできるほどの気温ではないけど、日陰にベンチはありがたい♪

萩城下町へと続く萩城趾線。もう何度も歩いている道なんだけど、香雪園の存在に気付いたのはずいぶん後で、紫陽花が咲いていないと目立たない公園ではあるよね。
銅像と藤棚が復活すれば、周辺の活性化に繋がるかもしれない。

藤田伝三郎没後110年を記念し再整備を実施し、2022年にリニューアルしたようだ。藤棚が復活したようなので、また旅をしてみよう。

紫陽花シーズンではないけど、5月にリニューアルされた香雪園に立ち寄ってみた。第一印象としては開放的になったということかな。

藤棚も復活していたので、4月の旅が楽しみだ。だけど紫陽花は剪定されていたので、規模は小さくなったという感じ(2025年5月当時)。

香雪園にあった庭石。香雪園のリニューアルに伴い、萩博物館敷地内から移設したようだ。
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